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【強迫性障害の治療法】強迫観念と戦わず強迫行為に抵抗することが重要

こんにちは心理カウンセラーの武田です。

 

強迫性障害ってどうやったら治るのだろう?そういう疑問をお持ちの方も多いと思います。

 

今回は治療(行動療法)のポイントについてお話しします。

 

強迫観念と強迫行為の無限ループから抜け出そう!

強迫性障害というのは2つの症状から成り立っています。

 

強迫観念強迫行為です。

 

強迫観念は頭の中に浮かぶ嫌な考えです。

 

例えば、不潔恐怖の人は「ばい菌がまだついている。汚染が広がってしまう」などの強迫観念が浮かびます。

 

確認恐怖の人は「コンロの火が消えてなくて火事になるかも」などの強迫観念が浮かびます。

 

加害恐怖の人は「人とぶつかって大怪我をさせてしまったかも」などの強迫観念が浮かびますね。

 

それに対して強迫行為は、過剰な洗浄除菌や確認行為など、やめたくてもやめられない実際の行為です。

 

そして、強迫観念と強迫行為は悪循環を生んでしまいます。

 

強迫観念が浮かぶと不安になって強迫行為をしてしまうのです。

 

ですが、強迫行為をすればするほど強迫観念は執拗さを増していくのです。

 

そして、強迫観念→強迫行為→強迫観念→強迫行為→・・・・という悪循環から抜け出すことが困難になるわけです。

 

ですので、治療するためには強迫観念か強迫行為か、どちらかの症状に歯止めをかけて悪循環を断ち切る必要があるのですね。

 

先に歯止めをかけるのは強迫観念か強迫行為か?

では、強迫観念と強迫行為、まずどちらに歯止めをかけるべきなのか? 

 

正解は、まず先に強迫行為に歯止めをかけること!

 

「強迫観念さえ浮かばなければ、強迫行為をしなくてすむのに」と考える人は多いと思います。

 

だから、ほとんどの人が、強迫観念を消そうと戦ってしまうのですが、強迫観念は意志に反して勝手に浮かんでくるのでコントロールしにくいのです。

 

また、強迫観念を打ち消すために、あれこれ考えてみても、考えれば考えるほど強迫観念はしつこくからみついてきますよね。

 

つまり、強迫観念に歯止めをかけようとすると、うまくいかないことが多いのですね。

 

だけど、強迫行為は意志の力でコントロールできるのです。絶対にしないぞという強い意志で歯止めをかけることができるのです。

 

だから、強迫観念とは戦わず、強迫行為に歯止めをかけていく。

 

強迫行為に歯止めがかかれば、悪循環が断ち切られて治っていくのです。

 

実は強迫行為をすることは強迫観念にエサを与えることになるのです。

 

ですので、強迫行為をすればするほど強迫観念は力を増して、どんどん悪化してしまうのですね。

 

ですが、強迫行為に歯止めをかければ、強迫観念はエサを与えられず弱体化していきます。

 

つまり、強迫行為に歯止めをかけていけば、結果として強迫観念も小さくなっていくのです。

 

強迫観念に直接攻撃するのではなく、まず強迫行為をやめることで兵糧攻めするイメージですね。

 

強迫観念の相手をせずに放置するのが一番!

とはいえ、今まで洗浄除菌や確認行為を繰り返していた人にとって、そういう強迫行為に歯止めをかけることはハードル高く感じることと思います。

 

「強迫観念が浮かぶからどうしてもやっちゃうんだよ!」という気持ちもよくわかります。

 

私自身も強迫性障害でしたからね。

 

ですが、強迫観念を無視して、放置して、反応せずに、強迫行為をしないように練習してほしいと思います。

 

強迫観念の正体は、脳の誤作動が原因の間違った警報です。

 

脳の中での間違った警報機が鳴っているだけです。つまり誤報に過ぎないのです。

 

強迫観念は「汚染されたぞ!大変なことになるぞ!」とか「鍵が開いて泥棒に入られるぞ!」とか言ってきますが、全部ウソの警報です。

 

だから、あれこれ考えないで、「これは脳の間違った警報だ!」と問答無用に無視することが重要です。

 

「本当に大丈夫かな」と自問自答すると、強迫観念につかまってしまいますので、問答無用に「これは脳の誤作動が原因の間違った警報だ」と自分に言い聞かせ放置するのがコツです。

 

たまらなく手を洗いたくなったり、確認したくなる衝動になることもあると思います。

 

ですが、その衝動も「脳の誤作動が原因の間違った衝動」です。

 

OCDという病気の症状でやりたくなっているだけで、本当はやる必要などないのです。

 

衝動のまま強迫行為をしてしまうと治らなくなるので気をつけてくださいね。

 

強迫観念は「脳の間違った警報」として放置して、強迫行為をせずに別の活動に集中するようにしましょう。

 

そうすると、時間とともに、あまり気にならなくなってきます。悪循環が断ち切られて強迫観念が弱体化したわけです。

 

そういう練習を重ねることで強迫性障害はどんどん治っていきますよ。

 

迷ったらそれは強迫です!

「ここに触ったから汚染されてしまった!」でもこれって強迫観念なんだろうか?でも、もし事実だったら・・・。

 

このように、強迫観念か事実か迷って不安になる時があると思います。

 

強迫性障害の方は、「迷ったらそれは強迫観念」と覚えておくといいでしょう。

 

つまり、脳の間違った思い込みにすぎないのですね。

 

ですので、慌てて強迫行為をしないようにしてくださいね。

 

また、今やろうとしていることが強迫行為なのか必要な行為なのか迷うこともあるかと思います。

 

そんな時も、「迷ったらそれは強迫行為」と自分に言い聞かせましょう。

 

強迫行為は、まったくやる必要のない行為です。

 

やってしまうと悪化してしまうので歯止めをかけてくださいね。

 

 

行動だけをコントロールしよう!強迫行為さえしなければ勝ち!

強迫行為さえしなければ勝ちです!強迫性障害はどんどん治っていきます。 

 

あなたが頑張るのは行動をコントロールすることだけです。 

 

頭の中をコントロールするのではなく、強迫行為をしないように肉体だけをコントロールする。

 

頑張ることはそれだけです。

 

例えば「手洗いを2回でやめて洗面所を出て別の活動に集中する」という目標を立てたら、頑張るのはそのことだけです。

 

どんな気持ちになったかに関係なく、その行動さえできたら勝ちなのです。

 

あれこれ考えず、その行動さえできたら「強迫に勝ったぞ!」とガッツポーズしましょう。

 

自分にご褒美をあげましょう。  

 

強迫観念を打ち消そうとをコントロールしなくてもいいのです。むしろしてはいけません。

 

強迫観念など、「脳の誤作動が原因の間違った思い込み」に過ぎないので、放置しておけばいいのです。

 

強迫観念など、脳の中を自然に通り過ぎさせるイメージで放置しておけばいいのです。

 

あなたがコントロールするのは行動だけです。

 

あなたは強迫行為をしないように、肉体だけをコントロールするのです。

 

頭であれこれ考えてはいけません。回想もやめておきましょう。

 

考えれば考えるほど強迫観念の相手をすることになり、敵は執拗さを増してしまいます。

 

あなたは肉体だけを操り「手洗いを2回でやめて洗面所を出て別の活動に集中する」という行動の達成だけを目指すのです。

 

強迫行為をせずに別の活動に集中していけば、時間とともに強迫観念は小さくなり、OCDが治っていきますよ。

 

強迫観念を変えようとしない。行動だけをコントロールする。このことを覚えておいてくださいね。

 

一人で悩まずいつでも相談してくださいね。

強迫行為をやめていく練習を一人でやりきる自信がない人もいるかと思います。

 

いつでもご相談してくださいね。日常生活が楽になるレベルまで私と一緒に頑張りましょう!

 

電話相談にも対応していますので遠方の方もご相談してくださいね。